○プロデューサー、ショウジの場合
ショウジP「制作のオカベというよりは、
俺が憂鬱だったのではないかと思われるC班制作部発足記念日は、
思い起こせば春先のことであり、
やはりオカベでなく、
俺がすっかりため息尽くしだった3科実習ブログにまつわる出来事が終わったのは、
いちおう暦上では夏も終わりの頃のことだった。
溜息にまみれた3科実習終盤、ダビング三日目の話だ。
メールでトンチキな不登校救出劇を演じることになったオカベを見届けて数日が経過し、
ようやく俺は夏休み気分を味わい始めていた。
なんせ強制連行も同然に連れて行かれた自称録音部補助の役職は、
こらえ性のない副Pによって俺一人に設定されてたようなもんだから、
長い実習直後の最初の数日くらいは誰にも文句を言われず、
昼過ぎまで寝続ける日々を送ろうとしていた俺の周到な計画もあえなく破綻、
おかげで体が例年通りの夏休みモードに切り替わったのは
七月も残り少なくなってからである。
言うまでもなく、
学校からわんさかと背負わされたタスクの山なんてのを
切り崩す気になんかぜんぜんならず、
なーにこんなもん八月にやりゃいいのさとかのんびり構えているうちに七月があっさり終了し、
八月に入ったら入ったで、
俺は見事なハシャギぶりでそこらへんを飛び跳ねる兄貴のいる我が故郷長野へ赴き、
久しぶりに顔を合わせた父上や母上に、
誰かにザマミロと言ってやりたいほど学校の話をしてやる……。
そんな夢物語のような生活を夢見つつ、俺は大教室のドアをくぐった。
何かおかしい。
そう気づき始めたのは卒制C班のメンバーが、
どよどよと大教室のスクリーンの前に整列を始めた時のことだ。」
○演出部、ウツギの場合
ウツギ「ダビング終了前に言っておくッ!
おれは今録音部をほんのちょっぴりだが体験した
い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
『おれは演出部でのんびりしてようと思ったらいつのまにか録音部に入れられていた』
な… 何を言ってるのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。
卒制のミキサーになりましたウツギです。
誰がなんと言おうとこの私がミキサーです。他にも3人いるけど。
ウツギはその日もいつものように
四方八方にキラキラ笑顔と男性フェロモンを吹き放ちながら学校に行ったのですが、
ワークルームに入るなり「君に決めた!」と
シーハンミキサー・ヤマシタに首を掴まれ、
ウツギは見事録音部ミクサーにゲットされたというわけです。
モン○ターボールに入れられる代わりにウツギはSEのハードディスクを手に入れました。
ウツギ(LV.20)の技は
●プラグイン4重がけ(PP:10)
●プラグイン3重がけ(PP15)
●プラグイン5重がけ(PP:20)
●無制限プラグイン (PP5)
です。
しかし未だにポ○ナレフ状態な訳で、
あらゆる目の前の事象に何も説明できず、
理解さえできておらず、
ついには私は誰ここはどこシンドローム。
そんなこんなで今うふふ?な状態です。
さて、そろそろメール打っとくか……」
>UTUGI 2012.07.23 09:58
>いつくるー?
○演出部 ルリの場合
ルリ「ウツギの頭の中から来た映画と関わるようになって三か月くらい……かな?
あーんまり録音部が少ないんで
とうとう演出の録音ゼミメンバーが足りない部署に入って、
作業するようになったのがこれまでのお話。
ま、それはいいんだけど……。
こんなんでちゃんと合流できるのかなあ?
ね?オカベくん?」
○制作部 オカベの場合
オカベ「……あー遅刻遅刻―!!初日から遅刻じゃかなりヤバイって感じだよねー!!」
坂道を駆け下る。
幾重にも仕掛けている目覚まし時計のベルは、
私を覚醒させるにはまだまだ数が足りないと見える。
が、それにしても初顔合わせの予定が完全に頭から消え去ってしまっているとは。
これは宇宙人か、未来人か、超能力者か、はたまた天狗の仕業か……。
またケータイが振動した。
>UTUGI 2012.07.23 10:01
>顔合わせ始まっとるぞ
私は深く息を吸い込むと高校から合わせて6年間上り続けた駅の階段を駆け登った。
※あとがき※
3科C班制作部より卒制C班録音部サード所属となったオカベだ。
久方ぶりの更新だ。
「なにか違う側面のオカベを見せろ」
との特命からの要請で〆切はオーバーしたものの、どうにかこうにか形になった。
ラノベ風味ブログである。
ま、楽しんでもらえれば本望だ。
また、この場を借りて、HP、ブログでお世話になった編集長、
かなり前ではあるが、日記の転載許可をくれたウツギ、
それにいろいろ弄ってしまったルリ、オヌその他三科C班の皆様に
深く御礼もうしあげます。
ありがとうございました。
卒制ブログも連載していく予定ですので、そちらもお楽しみに!
では。
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